マクロン大統領 レバノンへの支援を呼びかける会議開催

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レバノンで大爆発事故が起こったあと、いち早く現地を訪問したマクロン大統領。被害にあった現地の人たちにもみくちゃにされながら破壊された一帯を視察していました。人々は彼に救済を訴えていました。フランスの大統領である彼に。ベイルートの住民、レバノンの人たちは本当に気の毒です。マクロンしに面と向かって窮状を訴えていた女性にしっかり耳を傾け女性を抱きしめて励ましていました。

英語の記事:

www.straitstimes.com

マクロン大統領 レバノンへの支援を呼びかける会議開催

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は9日、米トランプ大統領はじめ各国首脳に呼びかけ、ベイルート港での大規模爆発を受けレバノンへの支援策を話し合う会議を開く。会議は国連が共同議長をつとめテレビ会議システムを利用して行われる。

4日の大規模爆発のあと、マクロン氏は6日世界の首脳としては初めて現地を訪問し、レバノンの指導者に対し国際的な支援は行われるだろうが、国の諸問題を解決するために抜本的な改革が必要だと警告した。

ベイルートでの大爆発は、膨大な硝酸アンモニウムが長年にわたり不適切に管理されてきたことが原因と考えれており、倉庫付近一帯は広範囲に破壊された。

この事故は、汚職体質と縁故主義に陥っているとされる支配層に対するレバノン人の怒りを増幅させている。

会議はグリニッジ標準時12時に始まる。マクロン氏は会議でレバノンへの具体的な支援金と、支援金が透明性をもって適切な目的に使用されるための対策を求めるとみられる。

マクロン氏は6日に現地を訪問した後ベイルートで演説し、会議では、医療や食糧、住宅の支援に向け、欧州、米国、地域諸国から資金を動員することを目指すと述べた。

さらに、「すべての支援金が、フランスからであれ国際援助であれ、支援を必要とする現地の人々、NGO、救援隊に直接届けられるよう明確で透明性のある統治も行っていく」とも述べた。

マクロン氏は抜本的な改革の必要性について、それは「今日のレバノンとそのリーダーたちが責任を果たすときがきたことを意味する」とし、そのためにレバノンのリーダーたちは「今後数週間後にレバノン国民との新たな協定」が必要だ、と続けた。

レバノンのハッサン・ディアブ首相は8日、早期選挙開催を提案すると述べた。 

白紙小切手ではない

トランプ氏は会議出席を明らかにした上で、「誰もが助けたいと思っている!」とツイートした。

ある仏大統領府関係者は匿名を条件に、欧州連合EU)、英国、中国、ロシア、ヨルダン、エジプトから代表が参加するが、どのレベルになるかは即座には明確にされなかったと述べた。

レバノンと国交のないイスラエルは参加しないとみられる。

同政府関係者はまた、サウジアラビアカタールアラブ首長国連邦UAE)など主要な湾岸諸国は参加する予定だが、シーア派組織ヒズボラを通じてレバノンでは大きな影響力を持つイランは参加の希望を示さなかった、と述べた。

また、ベイルートでのマクロン氏のコメントに賛同し、「支援金がレバノン政府のための白紙小切手とならないようすべきだ」、「支援の金額ではなく、どれだけ効率的であるかが問題だ」と述べた。

マクロン氏は地中海の滞在先から会議に参加するが、進捗を確認するために9月1日にレバノンに戻ることを明言している。

8日怒った人々による大規模な反政府デモがあり、レバノン軍の退役軍人らが率いたデモ隊が外務省を襲撃した。

前述のフランス政府関係者は、デモは「国民の憤りと苦悩、そして改革の必要性を示している」と述べた。

                 2020年8月9日日本時間17時